食育という言葉を聞いたことはありますか?
教育は、食育・知育・徳育・体育・木育の「五育」と言われるように
なりましたが、そもそも明治時代、軍医であった方がその経験を
通じて、食事によって病気を直すことが重と考え提唱し、その後、
「小児には徳育よりも知育よりも体育よりも食育が先き」と書いた
方によって広まったようです。
それから100年、平成12年には「食生活指針」が発表され、現在、
政府は「食育基本法」の制定を目指して審議しています。
この法律でどんなことが決まっていくのか詳細がわからないのですが、
現在の食関連情報が混乱し、食生活が乱れきっていることは誰の目
にも明らかです。
そんな中、11年前に「食の教育」の大切さを訴え、メディアの有志が
集まって作られた「食の教育推進協議会」主催のシンポジウムが
3月24日開催されました。
コーディネーターは食の推進協議会実行委員で評論家の木 元教子
さん、パネリストには管理栄養士の荒牧麻子さん、料理研究家の
小林カツ代さん、エッセイストの玉村豊男さん、お茶の水女子大教授
の畑江敬子さん、シェフの三国清三さんの5名が出演されました。
お茶の水女子大教授の畑江敬子さんのプレゼンテーションの中で
興味深かったのが、小学校、中学校、高校の生徒の家庭科の調理
実習で、手先だけを見ていると、小学生も高校生も全く違いが
わからないほど、不慣れで、家庭では調理の手伝いをしていない
ことが明らかだったことです。
しかし、さらに、アンケートを取ると、料理を習いたい、やって
みたいという生徒たちが
大変多いのにも驚かされました。
魚が切り身のまま泳いでいると思っている子供がいる、という
笑い話のような本当の話しがありますが、子供たちには、生活する術
のひとつとして、調理を教えていくことは、とても大切なことだ
と感じました。
私個人も子供の頃、特に日曜日は、簡単な料理を兄弟の中で競って
作ったことを覚えており、人生の中で、料理をすることに抵抗を
持ったことは一切ありませんでした。
牛肉のBSE問題や、有機野菜も隣りの畑で農薬を使っていると
あまり意味がなかったり、また産地表示の意味がよくわから
なったりと、食品の安全性には、多々疑問がありますが、
三國さんのお話しの中で、「虫が付いているのが一番安全な食品
です。虫が食べて大丈夫なのですから。虫がそれを教えてくれて
います。」という発言には、その本質を感じました。私も子供の頃、
トウモロコシを食べていて、虫が出てくることもよくありました。
現代では、虫が付かないようにして栽培をし、そして安全性を
高めた食品が求められますが、片一方で農薬は使わないで、
片一方では農薬を使うことを奨励することで、これでは相反する
ことを両方求めているという矛盾が発生してしまいます。
日本人は、味噌、納豆など発酵食品を食べてきたので、菌に
対して強い身体のハズが、現代では、あまりにも清潔好きになって
しまったため、抗体が減ってしまい、アレルギー体質の人が増えて
いるという話も聞いたことがあります。
野菜などで、土が付いているものや、形の悪いものを嫌ったり
せずに、あまり神経質にならずに美味しいと思うものを食べていく
ことが、結局、幸せ感につながっていき、それこそが食の本質に
あると思います。皆さんはどう思われますか?