"キッチン用品にお金をかけるのは、経済的に余裕のある人だけだよ"、と言われることがあります。世界的に知られる有名ブランドを買うことは、贅沢なことなのか考えさせられることがあります。
キッチン用品はそれこそスーパーでも、100円ショップでも売っています。そういったところで買っている人のキッチンには、たくさんのツールで溢れていることが多いです。お玉も3本くらいあって、実際使っているのは1本で、もう使っていないものも捨てずに収納されている。鍋も5点セットで買ってしまって使うのは2つだけ、他にもアルミの鍋やら天ぷら用鍋などなど、たくさんの調理ツールを収納するボックスや棚など合わせて、キッチン中を埋め尽くしてしまっている。こんなことってよくある光景だと思います。
アルミをサンドした熱伝導性が高いステンレス多層鍋を使うとこれ一つで天ぷらもステーキ、ローストチキンも、全て一つの鍋でできてしまいます。また、肉の中から肉汁を引き出して調理するので、オイルや水も少なくて済み、天ぷらも少ない油で揚げることができます。
最近”ライフサイクルコスト”という言葉に注目が集まりつつあります。最初の購入時にかかる商品代金だけでなく、使っているうちにかかる全ての金額を計上して、トータルにかかる金額で考えることです。例えば汚れの落ちにくい鍋を使っていたら、洗剤代も通常の何割増になるでしょうし、洗浄用スポンジもすぐに傷んでしまうのなら、これも上乗せして換算し、かかる金額全てで損得を判断します。
キッチン用品のブランド品を使っている方は、この"ライフサイクルコスト"は、あまりかかっていないと思います。このようなご家庭では、いらないモノで溢れかえるようなことはなく、必要最低限の本当に良いものを長く愛用しています。
あるメーカーの鍋は30年間使え、親子3代が使うと言われています。実際10年くらい使っている人の話を聞いても、若干の焦げ目が付くくらいで、ステンレス自体には、何らキズもゆがみもなく、30年くらい使えそうだとのことでした。ちなみに、仮にその鍋が3万円だとして、30年間で割ると、1日たった27.4円です。
また最近、中国製の割り箸に防腐剤が使われている疑いがありました。中国製は価格が安く世界中に急速に製品が広まっていますが、価格だけみて使ってしまうことは危険を伴うことがわかりました。
熱伝導率の高いステンレス多層鍋で野菜を調理すると、野菜本来の甘みを味わえ、旨味を閉じ込めたり、無駄な油分を少なく調理するなど、お金に換算できないメリットもあります。世界のキッチンで認められる商品は、それだけの意味と価値があるのです。
これは贅沢という言葉より、"スローフード"に近いのだと思います。味、香り、食感、噛み応え、盛り付けなど五感を全て使いながら、ゆっくり食事を楽しむ、本来在るべき食事スタイルに必要なのです。
最近は若い人を中心に、ファーストフードの食べ過ぎで味覚障害になっている人も多いと聞きます。また、主婦の方々でも料理をする頻度が減っているとも聞きます。美味しい惣菜が増えているのがその原因かも知れませんが、味覚だけで済めば良いのですが、栄養の偏りは脳への栄養の偏りになり、思考回路に支障をきたす可能性も言われ始めています。
そうならないよう、そうだとしても取り戻すために、必要な贅沢は、むしろ積極的にするべきだと思います。安全もお金で買う時代になってきました。単純にTV、雑誌で宣伝されているからということになどに惑わされず、自分の目で確かめたホンモノを買うべきだと感じています。